残存者利益が狙えそうな企業を探すAIプロンプト【コピペOK】

AI × 投資
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前回の記事では、

縮小市場なのに成長している企業をAIで探す

という考え方を紹介しました。

市場全体は縮小している。

でも、競合が撤退している。

残った企業に顧客が集まる。

シェアが上がる。

値上げが通る。

利益率が改善する。

キャッシュが増える。

こうした状態が起きているなら、

縮小市場の中でも、残った企業が利益を取りやすくなっている可能性

があります。

今回は、

市場縮小・競合撤退・シェア拡大・利益率・キャッシュフローまでまとめて確認し、「縮小市場の勝者」候補を探すAIプロンプト

を作ります。


最初から「高配当・低PER企業」を探さない

縮小市場にいる企業は、

PERが低い。

PBRも低い。

配当利回りが高い。

ということがあります。

でも、

安いから有望

とは限りません。

市場が縮小する。

売上も減る。

利益も減る。

最後は企業価値そのものが縮小する。

これでは、単なるバリュートラップかもしれません。

今回AIに探してもらいたいのは、

「割安な企業」ではなく、「縮小市場の中で競争力を強めている企業」

です。


今回AIに見てもらうポイント

大きく見るのは、この8つです。

  • 市場は本当に縮小しているか
  • その企業は市場より強く成長しているか
  • 市場シェアは上昇しているか
  • 競合が撤退・縮小しているか
  • 値上げや高付加価値化が進んでいるか
  • 利益率は改善しているか
  • フリーキャッシュフローは増えているか
  • 新規参入が起きにくい市場か

重要なのは、

市場縮小だけを見るのではなく、企業側の変化とセットで見ること

です。


実践プロンプト【コピペOK】

以下をそのまま使えます。

あなたは長期投資の企業リサーチを支援するアシスタントです。

今回の目的は、

「市場全体は縮小しているにもかかわらず、市場シェア・利益・キャッシュフローなどを伸ばしている企業」

を探すことです。

ここでは、競合企業の撤退や市場再編によって残った企業に利益が集まりやすくなる状態を、便宜的に「残存者利益」と呼びます。

ただし、

・低PER
・低PBR
・高配当

だけを理由に企業を選ばないでください。

目的は、

縮小市場の中で競争力を強めている企業候補を探すこと

です。

以下のルールを守ってください。

  1. まず対象市場が本当に縮小しているか確認する
  2. 市場全体と、その企業が実際に戦っている市場を混同しない
  3. 市場縮小率と企業売上の推移を比較する
  4. 市場シェアが上昇しているか確認する
  5. 競合企業の撤退・縮小・統合が起きているか確認する
  6. 値上げ・単価上昇・高付加価値化が進んでいるか確認する
  7. 利益率・営業キャッシュフロー・フリーキャッシュフローも見る
  8. 新規参入障壁があるか確認する
  9. 残存需要が今後も続きそうか確認する
  10. AIの推測を事実として扱わない
  11. 情報が確認できない場合は「不明」「要確認」とする
  12. 最終的な投資判断や買い推奨は行わない

まず、残存者利益が発生している可能性がある企業を10社程度挙げてください。

それぞれについて、以下を整理してください。

【1. 企業名】

【2. 対象市場】

その企業が属する市場を具体的に書いてください。

例:

・国内紙媒体
・特定産業向け部品
・成熟した工作機械分野
・地方インフラ
・特定医療機器
・補修・保守サービス

など。

【3. 市場規模の推移】

過去3〜5年程度で、

・市場拡大
・横ばい
・緩やかな縮小
・急速な縮小

のどれに近いか整理してください。

可能なら市場規模の数値も記載してください。

【4. 市場縮小の理由】

例えば、

・人口減少
・需要減少
・代替技術
・デジタル化
・規制
・業界再編
・顧客企業数の減少

など。

【5. 企業売上の推移】

市場縮小に対して、企業売上がどう推移しているか確認してください。

評価:

・市場より強い
・市場並み
・市場より弱い

【6. 市場シェア】

過去と現在のシェアが確認できる場合は記載してください。

シェア数値が確認できない場合は、

・順位上昇
・顧客獲得
・競合撤退後の受注増
・販売数量

などの代替指標を使ってください。

【7. 競合撤退・業界再編】

以下を確認してください。

・競合企業の撤退
・事業売却
・倒産
・統合
・店舗閉鎖
・生産能力削減
・新規参入企業の減少

【8. 値上げ・価格決定力】

以下を確認してください。

・価格改定
・販売単価上昇
・高付加価値商品の比率上昇
・値引き減少
・粗利率改善

【9. 利益率】

過去3〜5年程度の、

・営業利益率
・粗利益率

の推移を整理してください。

市場縮小にもかかわらず利益率が改善している場合は、その理由も整理してください。

【10. キャッシュフロー】

・営業キャッシュフロー
・設備投資
・フリーキャッシュフロー

を確認してください。

成熟市場によって投資負担が下がり、キャッシュ創出力が高まっている可能性があるか見てください。

【11. 新規参入障壁】

以下の観点で確認してください。

・設備投資
・技術
・資格
・認証
・販売網
・顧客との長期関係
・保守体制
・ブランド
・規模の経済

評価:

・高
・中
・低

【12. 残存需要】

市場が縮小しても、今後も一定需要が残りそうか確認してください。

例えば、

・交換需要
・保守需要
・法規制による必須需要
・インフラ維持
・高齢化による需要
・既存設備の更新

など。

【13. 残存者利益の持続性】

以下の3段階で評価してください。

・高
・中
・低

その理由も書いてください。

【14. 資本配分】

稼いだキャッシュを、

・成長投資
・配当
・自社株買い
・負債削減
・M&A
・現金保有

のどこに使っているか整理してください。

【15. リスク】

残存者利益が続かない可能性がある要因を3つ挙げてください。

例えば、

・市場消滅の速度が速い
・新技術による代替
・顧客集中
・規制変更
・新規参入
・価格転嫁失敗

など。

最後に、以下の表にまとめてください。

企業対象市場市場縮小売上成長シェア上昇競合撤退利益率改善FCF参入障壁持続性

そのうえで、

「次に一次情報を深掘りする価値が高い企業」

を5社程度に絞ってください。

絞り込みでは、

・市場縮小の緩やかさ
・市場シェア上昇
・競合撤退
・値上げ余地
・利益率改善
・キャッシュ創出力
・新規参入障壁
・残存需要

を重視してください。

なお、

・PERが低い
・配当利回りが高い

という理由だけでは上位にしないでください。

最後に、各企業について、

「この企業が単なるバリュートラップではなく、縮小市場の勝者である可能性を確認するために、次に何を調べるべきか」

を3点ずつ挙げてください。


Web検索できるAIなら「根拠」まで出してもらう

検索できるAIなら、さらに次の一文を追加します。

市場規模、競合撤退、シェア、価格改定、利益率などの判断には、可能な限り企業IR、業界団体、政府統計などの一次情報を使い、資料名・公開年月・URLを記載してください。

これを入れておくと、

あとから人間が確認しやすくなります。

今回のテーマは特に、

「市場が縮小している」

「競合が撤退している」

という前提が間違っていると、分析全体が崩れます。

なので、出典確認はかなり重要です。


最初に確認するのは「市場縮小の事実」

例えばAIが、

○○市場は成熟しており縮小傾向です。

と答えたとします。

ここで、

「なるほど」

で終わらせない。

実際に市場規模を確認します。

例えば、

2022年:1,000億円
2023年:970億円
2024年:940億円
2025年:920億円

なら、

緩やかな縮小です。

一方で、

1,000億円 → 700億円 → 400億円

なら、

かなり速い。

同じ縮小市場でも意味は全く違います。


「市場の定義」に注意する

これも重要です。

例えば、

国内市場は縮小。

でも世界市場は成長。

ということがあります。

あるいは、

低価格帯市場は縮小。

でも高価格帯は成長。

ということもあります。

つまり、

どの市場を縮小市場と呼んでいるのか

を明確にする必要があります。

AIには、

企業が実際に売上を上げている市場と、市場統計の定義が一致しているか

まで確認してもらいたいところです。


残存者利益の強いパターン

個人的には、次のような組み合わせが気になります。

市場:緩やかに縮小

↓

競合:撤退

↓

企業:シェア上昇

↓

価格:値上げ

↓

利益率:改善

↓

FCF:増加

↓

新規参入:少ない

ここまでそろってくると、

単なる売上成長とは少し違います。

市場構造そのものが企業に有利に動いている可能性

があります。


逆に危ないパターン

一方で、こんな場合は注意したいです。

市場:急速に縮小

企業売上:一時的に伸びる

競合:撤退

利益率:改善しない

設備維持費:高い

FCF:弱い

この場合、

競合が減っているのではなく、

みんな逃げているだけ

かもしれません。

最後に残った企業が利益を取れるとは限りません。


「値上げできるか」はかなり重要

残存者利益の有無を見るなら、

値上げ実績

はかなり使えると思います。

競合が減る。

代替品も少ない。

顧客がその商品を使い続ける必要がある。

なら、

価格転嫁しやすくなる可能性があります。

例えば、

数量は5%減少。

でも平均販売単価は10%上昇。

結果として売上も利益も増加。

こういう状態なら、かなり気になります。


売上より利益率を見る

縮小市場では、

売上が爆発的に伸びることは期待しにくいです。

だから、

売上成長率だけで判断しない

方がいいと思います。

例えば、

売上+3%。

でも営業利益+15%。

営業利益率 約8.9% → 12%。

※上記は考え方を説明するための架空の数値です。

という企業。

これは、

市場シェア上昇。

値上げ。

競争緩和。

高付加価値化。

などが効いている可能性があります。


フリーキャッシュフローを見る

成熟市場では、

設備投資のピークを越えている企業もあります。

その場合、

大規模な成長投資をしなくても、

利益を生み続けられることがあります。

すると、

フリーキャッシュフローが増えやすい。

そして、

そのキャッシュを、

配当。

自社株買い。

負債返済。

に回せる。

残存者利益を見るなら、

ここまで確認したいところです。


「新規参入がない理由」を調べる

市場が縮小していても、

利益率が高ければ新規参入したくなる企業が出てきそうです。

それでも参入が少ないなら、

何か理由があるかもしれません。

例えば、

特殊設備。

認証。

長期の顧客関係。

保守網。

技術者。

販売チャネル。

こうしたものが、

残った企業を守る壁

になっている可能性があります。


株主還元まで見る

縮小市場の企業では、

高成長企業ほど投資先が多くありません。

だから、

余ったキャッシュをどう使うかが重要になります。

例えば、

高リターンの新規事業がないのに、

無理にM&Aを繰り返す。

これは気になります。

一方、

本業で稼ぐ。

必要な投資をする。

余剰資金は配当・自社株買い。

という会社なら、

成熟企業として分かりやすい資本配分です。


AIには「候補探し」まで任せる

今回のプロンプトで、

10社候補が出た。

↓

そのうち5社を残す。

↓

一次情報を読む。

↓

本当に市場が縮小しているか確認。

↓

競合撤退を確認。

↓

利益率とFCFを見る。

↓

株価・バリュエーションを見る。

という順番で十分です。

最初から、

「この中で一番買うべき企業は?」

とは聞きません。


世界シェア記事ともつながる

前に書いた、

「世界シェアが伸びている企業をAIで探す」

とは少し似ています。

ただ、今回の違いは、

市場そのものが縮んでいる

ことです。

成長市場でシェアを伸ばす企業。

縮小市場でシェアを伸ばす企業。

同じシェア上昇でも、

背景は全く違います。

後者には、

競合撤退による構造変化

という別の面白さがあります。


「残存者利益」は銘柄探しの入口

今回も結論は同じです。

残存者利益がありそうだから、

買う。

ではありません。

AIには、

「縮小市場なのに、なぜか強くなっている企業」

を探してもらう。

その違和感を入口に、

企業を調べる。

投資では、

みんなが見ている成長テーマを追う方法もあります。

でも、

逆方向から探す方法もある。

市場が縮小しているからこそ、残った企業に利益が集まっていないか。

AIで銘柄を探すなら、

こういう少し変わった問いを投げるのも面白いと思います。

次は、

新規上場企業の目論見書をAIに読ませて「儲けの仕組み」を学ぶ

へ進みます。

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